ワーキングマザー離婚相談室(ワーママ・働くお母様・働くお母さん)
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1 ドメスティックバイオレンス(DV)とは

「ドメスティック・バイオレンス」の用語については、明確な定義はありませんが、日本では「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味で使用されることが多いです。

DVの被害者は必ずしも女性には限定されているわけではありません。しかし、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性です。

配偶者からの暴力などの女性に対する暴力は、女性の人権を著しく侵害する重大な問題です。

暴力の原因としては、夫が妻に暴力を振るうのはある程度は仕方がないといった社会通念、妻に収入がない場合が多いといった男女の経済的格差など、個人の問題として片付けられないような構造的問題も大きく関係しています。男女が社会の対等なパートナーとして様々な分野で活躍するためには、その前提として、女性に対する暴力は絶対にあってはならないことなのです。

 

2 DVは離婚原因になります

民法第770条1項では、法律上離婚の原因となり得るいくつかの類型を定めています。

この中に、DVというのは明確に規定されていませんが、解釈上、同項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に該当するとして、離婚原因になると考えられています。

また、通常は配偶者からDVを受ければ、大きな精神的苦痛が生じますので、DVを行った配偶者に対して慰謝料を請求することも可能です。

 

3 配偶者のDVが原因で離婚を考えている場合の対処法

  1. まずは、身の安全のために早めの別居を考えましょう!

    配偶者(相手方)に暴力行為がある場合に離婚の話を切り出すと、相手方が逆上して暴力を振るう場合があり、あなたや子どもさんに危害が及ぶ可能性があります。

    DVの加害者は、多くの場合、妻を自分が支配することができる、自分の言うことを聞く存在と捉えており、その支配しているはずの妻から離婚を切り出されると冷静な話し合いができず、逆上してさらなる暴力を振るうといったことが考えられます。

    そこで、冷静な話し合いが難しいケースでは、無理をせずに、あなたやお子さんの生命・身体を守ることを優先する必要があります。

    すなわち、離婚を決意した場合には、早めに別居に踏み切ることをおすすめします。

    この点、別居しようにも、新居に移るための引っ越し費用や、アパートの敷金や礼金といった用意することができないケースもあるでしょう。

    そうした場合、DV被害者のための一時保護施設(シェルター)を利用できる場合があります。

    DVシェルターを利用したい場合は、まず、各都道府県の配偶者暴力相談支援センター、女性センター、福祉事務所、婦人相談所、最寄りの警察署のいずれかに連絡をします。暴力の防止や被害者保護のために必要だと判断されれば、DVシェルターを紹介してもらうことができます。

    別居に踏み切るにはためらいもあるかも知れません。しかし、配偶者が暴力的で冷静な話し合いができない場合には、距離を置くことも重要です。

    まず配偶者による暴力・支配の及ばない住居を確保し、その後でじっくりと離婚のための手続や話し合いを行うべきなのです。

  2. 証拠化するのを忘れないで下さい!

    結婚生活で配偶者に暴力を振るっていても、その後離婚の調停や裁判になったときに、暴力行為を否定する人も少なくありません。

    ですから、配偶者から暴力を振るわれたときは、基本的にはすぐに病院に行って医師の診断書を取得する、もしそれが難しければ、少なくとも怪我をした部位を携帯で写真撮影しておくことは必要です。

  3. 配偶者からの追跡を恐れている場合には、DVの保護命令という制度があります。

    暴力を振るう配偶者と別居できたとしても、配偶者があなたの居場所を追跡してきて、あなたに危害を加えることがあるのではないかと、心配になると思います。

    まず、配偶者があなたの新住居の住民票を調べるということが考えられます。

    この点、配偶者からの暴力(DV)、ストーカー行為等、児童虐待及びこれらに準ずる行為の被害者の方については、市区町村に対して住民基本台帳事務におけるDV等支援措置(以下「DV等支援措置」といいます。)を申し出て、「DV等支援対象者」となることにより、加害者からの「住民基本台帳の一部の写しの閲覧」、「住民票(除票を含む)の写し等の交付」、「戸籍の附票(除票を含む)の写しの交付」の請求・申出があっても、これを制限する(拒否する)措置が講じられます。

    次に、配偶者から暴行罪又は傷害罪に当たるような暴行を受けたことがあるか又は生命・身体に対して害を加える旨の脅迫を受けたことがあり,今後,配偶者からの身体に対する暴力によりその生命身体に危害を受けるおそれが大きいときに,その被害者は保護命令の申立てができます(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(以下「DV防止法」という。)参照)。

    保護命令とは、相手方からの申立人に対する身体への暴力を防ぐため,裁判所が相手方に対し,申立人に近寄らないよう命じる決定です。

    具体的には、6か月間,申立人の身辺につきまとったり,申立人の住居(同居する住居は除く。)や勤務先等の付近をうろつくことを禁止する接見禁止命令や、子を幼稚園から連れ去られるなど子に関して申立人が相手方に会わざるを得なくなる状態を防ぐため必要があると認められるときに,6か月間,申立人と同居している子の身辺につきまとったり,住居や学校等その通常いる場所の付近をうろつくことを禁止する子への接見禁止命令などがあります。

    そして、配偶者がこの保護命令に違反した場合には、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金という刑事上の罰則規定も設けられています(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律第29条)。

    また、保護命令違反があった場合には、警察がすぐに動いてくれることを期待できるといった事実上の効果もあります。

  4. 1人で悩まないで弁護士に相談して下さい!

    上記のように、配偶者によるDVがあって、冷静な離婚の話し合いができない場合には、まず別居して住居を確保し、あなたや子どもさんの生命・身体の安全を確保することが先決です。

    その後、必要に応じて弁護士や家庭裁判所の力も借りながら、離婚の実現に向けた手続に進んでいくというのが基本的な流れです。

    この点、早い段階から弁護士に離婚問題に詳しい弁護士に相談していれば、早急に別居すべき事案かどうか、別居するとしてその具体的なタイミングをどうするか、DVの証拠化などについて具体的なアドバイスを受けることができます。

    また、上記で見た住民基本台帳事務におけるDV等支援措置やDV保護命令などについても、弁護士が代理人となって手続を行うことができます。

    さらに、具体的に相手方と離婚のための話し合いをしたり、家庭裁判所の調停手続を利用する場合でも、弁護士に依頼していれば、直接配偶者と接したり、やりとりをする必要はなくなります。

    ぜひ、早めに弁護士にご相談下さい!

    このホームページからお問い合わせいただければ、初回の法律相談料は無料ですので、ご安心下さい。