ワーキングマザー離婚相談室(ワーママ・働くお母様・働くお母さん)
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1 年金分割制度とは?

日本の公的年金は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人が加入する「国民年金(基礎年金)」と、会社などに勤務している人が加入する「厚生年金」の2階建てになっています。
 
そして、厚生年金部分は、世帯単位で構成されています。たとえば夫が会社員で、妻が専業主婦である過程を想定しますと、厚生年金部分は保険料を支払った夫に対して支払われ、それによって妻も生活するという仕組みですので、妻自身には支払われません。
 
したがって、この夫婦が離婚した場合、厚生年金部分は夫のみに支払われることになります。もちろん、専業主婦である妻も、国民年金の老齢基礎年金(1階部分)は受け取ることができますが、その金額は年額78万円程度以下であって、老後の生活に十分とは言えません。
 
近年、社会の高齢化とともに熟年離婚が増加し、それにしたがって年金も分けてもらいたいという主張がなされるようになりました。
つまり、夫は離婚後も従前とさほど異ならない額の年金を支給され続けるのに対し、妻は基礎年金のみになってしまう、これは不公平であるというわけです。
 
そもそも、離婚に際しては、婚姻期間中に夫婦の間に築かれた財産は、財産分与として精算の対象になります。それと同様に、年金の原資は保険料であるところ、保険料は給料から支払っているのであるから、保険料の支払いには妻の貢献もあるはずだということになります。
 
こうした声が背景となり、2007年4月より、新たに離婚時の「年金分割」の制度が設けられました。
「年金分割」とは、離婚後にいわゆる年金の2階部分にあたる厚生年金保険料の納付記録を分割する制度です。
保険料納付記録とは、年金保険料の算定の基礎となった「標準報酬(標準報酬月額と標準貸与額)」のことを言います。
 

2 合意分割(離婚分割)制度とは?

合意分割(離婚分割)とは、離婚する夫婦が合意又は裁判(審判)手続により、保険料納付記録の按分割合を決める手続です。
 
按分する対象は、婚姻期間中の夫の標準報酬月額と妻の標準報酬月額を合算した額であり、婚姻期間中に簡単に言えば夫婦で稼いだ総額ということになります。
ただし、その割合は最大限で2分の1と定められています(厚生年金保険法78条の3)。
 

3 3号分割とは?

3号分割とは、被扶養配偶者(専業主婦など)が厚生労働大臣に対して請求した場合には、厚生労働大臣は、被扶養配偶者(第3号被保険者である妻)の標準報酬額を、夫の標準報酬の2分の1に自動的に付け替える制度です。
 
第3号被保険者とは、厚生年金に加入している会社員や公務員(第2号被保険者)の配偶者で、年収が130万円未満の人を言います。
これは、夫の標準報酬の2分の1が自動的に付け替えられる制度で、合意や裁判は不要です。
ただ、この制度は、平成20年4月1日以降の期間について分割されることになりますので、平成20年3月31日以前に結婚している夫婦の場合には、上記2の合意分割(離婚分割)の方が、受け取る年金額が増える場合が多いと思われます。
 

4 離婚の際は年金分割の請求の検討をお忘れなく

こうした年金分割の制度は、厚生年金受給者であれば、年齢に関係なく請求できるものですから、対象は熟年離婚には限りません。
 
また、年金分割を請求できる期間は、原則として離婚から2年とされているため、離婚する際には年金分割の請求の検討を忘れないようにして下さい。
詳しくは、弁護士にご相談下さい。

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