ワーキングマザー離婚相談室(ワーママ・働くお母様・働くお母さん)
                 渋谷駅徒歩5分  
03-3463-4351

徹底解説! わかりやすい結婚・離婚と戸籍、氏の変更手続 ~夫婦の名字の問題と離婚、子どもなど

働くお母さまの為の離婚相談

結婚によって名字(姓・氏)が変わった人(実際には妻側が多いと思われますが)は、離婚する際に、婚姻前の旧姓に戻るか、そのまま結婚していたときの名字を使い続けるかを選択することができます。

 

さらに、子どもがいた場合には、離婚に際して子どもの氏の変更手続が必要となる場合もあります。

<目次>

1.結婚と離婚による名字の変更

2.わかりやすい離婚と戸籍の関係

3.離婚に伴う子どもの名字と戸籍はどうなるのか?

4.家系弁護士としては、選択的夫婦別姓を望みます

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1.結婚と離婚による名字の変更

わが国の民法では、結婚すると、夫か妻のどちらかの名字を名乗ることになります(民法750条)。

 

実際には、ほとんどの夫婦で夫の名字が選択されることが多いでしょう。

 

分かりやすく具体例で説明すると、甲野太郎さんと乙野花子さん(この名前のたとえも古いね!)が結婚し、夫の名字を選択した場合には、花子さんの名字は結婚によって「甲野」に変わります。

 

そして、甲野夫婦の間に子ども「一郎」くんが生まれた場合、子ども(嫡出子)は父母の氏を称すると定められているので(民法790条1項)、一郎くんは甲野一郎となります。

 

その後、甲野夫婦が離婚した場合、妻である花子さんは、原則として復氏、つまり旧姓である「乙野」姓に戻ることになります。

 

ただ、様々な事情(通常は、子どもの学校などの事情が多いでしょう)で花子さんが継続して離婚後も「甲野」姓を使い続けたい場合もあるでしょう。

 

その場合、花子さんは、離婚の日から3ヶ月以内に届け出ることによって、「甲野」姓を名乗ることができるとされています(民法767条2項、戸籍法77条の2)。

 

これを婚氏続称と言います。

 

2.わかりやすい離婚と戸籍の関係

夫婦が結婚する際には、それぞれ従前の戸籍から出て一緒に新しい夫婦の戸籍を作ることになります(戸籍法16条1項)。

 

そして、父母の氏を称する子どもは父母の戸籍に入るとされていますので(戸籍法18条1項)、甲野一郎くんは、当然両親の戸籍に入ることになります。

 

その後、夫婦が離婚した場合、花子さんは上記で述べたように、原則として旧姓に戻りますので(復氏)、夫婦の戸籍(太郎さんの戸籍)から抜けて結婚前の戸籍(花子さんの両親の戸籍)に戻ることになります(戸籍法19条1項本文)。

 

しかし、離婚するときに花子さんの両親の戸籍が除籍されているような場合(典型的には、花子さんの両親が亡くなっている場合など)には、花子さんは結婚前の戸籍に戻ることができませんので、新しい戸籍を編製することになります。

 

さらに、こうした事情がなくても、花子さんが新戸籍を編製する旨の申し出を行った場合にも、新しい戸籍が編製されます(戸籍法19条1項但書)。

 

また、上記で、花子さんが婚氏続称の届出を行った場合には、必ず新しい戸籍が編製されることになります(戸籍法19条3項)。

 

3.離婚に伴う子どもの名字と戸籍はどうなるのか?

この点、戸籍法18条2項では、父の名字を名乗る子どもは父の戸籍に入り、母の名字を名乗る子どもは母の戸籍に入るとされています。

 

そこで、上記の例で、仮に一郎くんの親権者が母親である花子さんになった場合で、花子さんが離婚の際に復氏して乙野花子に戻った場合、そのままでは甲野一郎くんは父親である甲野太郎さんの戸籍に入ったままですので、親権者である花子さん(母親)と一郎くんが別々の戸籍ということになってしまいます。

 

そこで、このようなケースでは、家庭裁判所に対して子の氏の変更許可の申立を行う必要があります(民法791条1項)。

 

さらに、花子さんが婚氏続称の手続を行った場合、花子さんの名字は「甲野」となりますので、子どもである一郎くんの名字と形式上は同じということになります。

 

しかし、法律的には、母親である甲野花子さんの「甲野」と、一郎くんの「甲野」は、法律上は別の名字であると扱われるのです。

 

そこで、この場合も、一郎君が母親である花子さんの戸籍に入るためには、やはり家庭裁判所に対して、子の氏の変更許可の申立を行う必要があるのです。

 

下記は、以上のことをフローチャートにしたのもです。

 

4.家系弁護士としては、選択的夫婦別姓を望みます

このように、いろいろと結婚と離婚に伴ってややこしい名字の変更手続があるわけですが、根本的には、わが国の法律が夫婦同姓を強制しているところに問題があると思われます。

 

やはり、世界的な流れから見ても、そろそろ選択的な夫婦別姓制度を導入すべき時期に来ているのではないでしょうか。

 

なお、夫婦別姓に反対する人の意見として、「別姓にすると家族の絆が壊れる」などという人が根強く存在します。

 

しかし、そもそも「家族の絆」というものは、名字が同じか違うかによって左右されるようなものなのでしょうか?

 

また、別姓にすると離婚が増えるなどという人もいますが、すでに、日本は諸外国の中でも離婚件数は多い方です。

 

そもそも、「離婚」は悪いこと、マイナスのことというとらえ方がわが国では強いですが、必ずしもそうとは言えません。

 

新たな人生に向けたリスタートのためには、離婚が必要というケースも現実には多々あります。

 

かえって、「家制度」のために離婚の自由が抑制されているとすれば、そちらの方が問題でしょう。

 

大切なことは、結婚も離婚も、個人の自由な意思が尊重されなければならないということです(憲法24条)。

 

というわけで、家系弁護士の私としては、新しい時代の「家族」のあり方に対応するためにも、早急な選択的夫婦別姓制度の導入を望んでいます。

 

【編集後記】

昨日のいわきの裁判所に続き、今日はこれまた超久しぶりに東京地裁に行きます。

 

今日は幸い梅雨の中休みのような良い天気。

 

自慢の電動アシストで裁判所まで行ってみようと思います。

 

 

 

 

  
PREVIOUS / NEXT