ワーキングマザー離婚相談室(ワーママ・働くお母様・働くお母さん)
                 渋谷駅徒歩5分  
03-3463-4351

法律の勉強のおもしろさ ~社会の動きと連動したダイナミズム

働くお母さまの為の離婚相談

法律の勉強は、一見するととっつきにくく、すごく難しく見えることがあります。

 

しかし、法律の構造や思考パターンを理解すると、実はとても社会の動きに連動したダイナミックな学問だということがわかってきて、おもしろくなります。

<目次>

1.六法全書を引いても、自動的販売機のように機械的に答えが出ない

2.「解釈」が必要とされることのおもしろさ

3.法律の解釈も社会の動きに合わせて変わっていくもの

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1.六法全書を引いても、自動的販売機のように機械的に答えが出ない

私が大学の法学部に入学したばかりの頃、法律の勉強がとてもハードルの高い難しいものに見えてしまい、早々に挫折した体験を過去のブログで書きました。

https://ameblo.jp/bigsaga/entry-12600599939.html?frm=theme

 

この頃の私のイメージとしては、法律の文章自体が難しいことももちろんですが、法律というものは、何か社会の出来事をそれが適用される法律に当てはめれば、機械的に答えが出るようなものと捉えていました。

 

たとえて言うなら、自動販売機にコインを入れて、欲しい飲み物のボタンを押せば、その欲しかった飲み物が自動的に出てくるようなイメージです。

 

そうなると、法律家というものは、あらゆる法律を頭の中にインプットしていて、実際の社会の中で起きたことに対して、それが適用される法律をコンピューターのように頭の中から引き出してきて答えを出す、そんな存在だと勝手にイメージしていました。

 

今でも、よく司法試験に合格するためには、六法全書に載っている法律をすべて暗記しなければならないと思っている方がおられますが、それと同じようなイメージだと思います。

 

さらに、たくさんの法律をただ頭の中に詰め込むだけの勉強なんて、到底おもしろいとは思えませんよね?

 

そんな法律に対するマイナスなイメージばかりが先行していたので、法学部に入ったばかりの私は、自分にはとても無理だと早々に法律の勉強から逃げ出してしまったのです。

 

しかし、法律家が六法全書に載っている法律をすべて暗記しているなどということはあり得ません(笑)。

 

司法試験で必要とされる法律も、ごくごく一部の重要な法律だけです(私が受験生の頃は、憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法の6科目でした)。

 

法律の勉強をマスターするためには、巷で誤解されているように、やみくもに法律を暗記することではないのです。

 

そうではなくて、法律の構造や法律的な思考パターンをマスターし、それを現実の社会の中で使いこなすところに、法律を勉強する本質があるのです。

 

2.「解釈」が必要とされることのおもしろさ

わかりやすい例で、公園の入り口に「自転車の乗り入れ禁止」と書かれた規則(法律)が張り出されていたと仮定しましょう。

 

これを見ると、公園の中に自転車で乗り入れてはいけないということはわかります。

 

では、バイクはどうでしょうか?

 

車は?

 

はたまた、自転車に乗らずに押して公園内を歩く行為はどうなるのでしょうか?

 

そうしたことが、「自転車の乗り入れ禁止」との規則の文言だけでは必ずしも明らかではありません。

 

現実にも、法律の条文を見ていると、このように条文の文言を読んだだけでは必ずしも明らかではないという事例はよくあります。

 

こうしたときには、その法律なり規則が作られた趣旨・目的にさかのぼって解釈をするという手法が用いられます。

 

上記の「自転車の乗り入れ禁止」で考えると、公園内に自転車を乗り入れる行為が禁止された趣旨や目的は、公園内は子どもが遊ぶ場所であったりするために、公園内を自転車で走行させると危険だからというものです。

 

そうした趣旨から考えれば、バイクや車で公園内に乗り入れる行為は、自転車以上に危険ですから、この規定からは当然バイクや車を乗り入れる行為も禁止だという結論になります。

 

他方で、自転車を乗り入れるのではなく、自転車を公園内で押して歩く行為については、いわば歩行者と同じであり、自転車で乗り入れるような危険な行為ではないので、こちらはOKだということになります。

 

このように、一見無味乾燥に見える法律や規則ですが、そこには必ず制定された趣旨や目的というものがあります。

 

そうした法律の趣旨・目的までさかのぼって解釈することで、法律の文言を形式的に適用するだけでは明らかにならない現実の事案を解決するというのが、法律や法律的な思考パターンを勉強するおもしろさの1つでもあります。

 

3.法律の解釈も社会の動きに合わせて変わっていくもの

さらに、こうした法律の解釈も、時代によって変わっていくところがあります。

 

たとえば、離婚に伴う財産分与を定めた民法768条1項で、「協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる。」と規定されています。

 

この規定を素直に読めば、ここでいう「協議上の離婚をした者」とは、法律上の離婚、すなわち戸籍上の離婚をした人をさし、その前提として、戸籍上の婚姻届出をした法律婚の夫婦に限定されることになりそうです。

 

そうなると、戸籍上の婚姻届を出していないいわゆる内縁関係の夫婦は、そうした内縁関係を解消する際に、財産分与の請求ができるのでしょうか?

 

この点、現在は、内縁関係であっても、その内縁関係を解消する場合に、財産分与の請求ができるとことが認められています。

 

この場合、上記の民法768条1項にいう「協議上の離婚をした者」には、内縁関係を解消した人も含むと解釈をすることになるのです。

 

現在では、婚姻や離婚の場面においては、内縁関係の夫婦もできる限り、戸籍上の婚姻届を出した法律婚の夫婦に近い保護を与えるべきだという社会的な価値観があり、法律の解釈もそれに合わせて変わってきたという側面があります。

 

さらに、まだ正面からは認められていませんが、現在では、LGBTの方々など、様々な婚姻や内縁の形があり得ますので、たとえば同性婚の関係(内縁)を解消する場合などにも、今後財産分与が認められる可能性が出てきます。

 

そうなった場合には、上記の民法768条1項の「協議上の離婚をした者」の解釈の範囲がさらに広がり、同性婚の内縁関係を解消した場合も含むということになるわけです。

 

また、今現在よりも一層内縁関係やLGBTの方々などへの社会的理解が進んだ場合には、従来の民法の規定の解釈だけではなく、こうした方々を含めた婚姻関係の新たなルールを制定する必要が生じる可能性があり、そうなると、新しい法律が制定される可能性があります。

 

このように、無味乾燥に見える法律も、実は社会の動きと無関係ではなく、社会の進展に伴って法律の解釈が変わったり、場合によっては新しい法律が制定されたりする可能性があるのです。

 

そう考えると、法律というものが社会の動きと連動したダイナミックなものであると感じられ、より一層法律の勉強が楽しく感じられるのではないでしょうか?

 

 

【編集後記】

昨日は久しぶりの休肝日。

 

本当にまったくお酒を飲みませんでした。

 

おかげで今朝は体調が良いです。

 

できれば今日も休肝日にしたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  
PREVIOUS / NEXT