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マンション管理組合の役員が知らないと危険な3つのこと 〜 円滑なマンションの管理運営のために

働くお母さまの為の離婚相談

私も中古マンションに住んでいますが,そのマンション管理組合の理事長をやっています。

 

今日は,マンションの管理組合の役員(理事)をやる場合に,注意すべきことをまとめてみました。

<目次>

1.マンション管理組合役員に就任するメリット

2.役員が知らないと危険な3つのこと

3.まとめ 〜 重要なのはコミュニケーションと信頼関係

 

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1.マンション管理組合役員に就任するメリット

約6年前に今の自宅マンションを購入し,現在は,そのマンション管理組合の理事長をやっています。

 

管理組合の役員(理事)をやると,毎月理事会に出なければならなかったり,多少面倒ではあります。

 

しかし,役員をやっていれば,同じマンションの他の住人の方々と顔見知りになれますし,親しくもなります。

 

都会にあるマンションでは,住人同士隣近所の付き合いは一切なく,会っても挨拶もしないようなマンションも少なくありません。

 

しかし,私の場合は,家族も含めて同じマンションの中に顔見知りの方もそれなりにいて,会えばもちろん挨拶もします。

 

それだけではなく,マンションにしては珍しく,隣近所でお裾分けをしたりされたりなんてことまであります。

 

近所付き合いもあまり濃密すぎると大変な面はありますが,逆に,同じマンションの住人同士が一切挨拶も会話もしないというドライすぎる関係もどうかと思います。

 

うちのマンションの場合,戸数がそれほど多くないこともあり,住民同士の顔見知りが多く,こういう関係を普段から築いておくと,非常時(災害時)などにはお互いに協力し合うこともできるのではないかと考えています。

 

2.役員が知らないと危険な3つのこと

他方で,マンションのような集合住宅は,戸建て住宅とは違い,建物の区分所有という関係ですので,お互いに常に一定の利害関係があります。

 

万が一,住人同士の関係がこじれてしまった場合は最悪で,同じマンションに住んでいるが故に,関係がより一層険悪になってしまう可能性もあります。

 

そうならないための1つの方法として,やはり理事会の運営を適正に行うことが重要です。

 

ただ,管理組合の役員(理事)をやる場合に,やり方によっては住民同士の対立や分断を招いてしまい,マンション管理が円滑に行かなくなってしまう可能性もありますので,注意が必要です。

 

そこで,管理組合の役員(理事)が知らないと危険な以下の3つのことをお話したいと思います。

 

(1)住民への報告義務をきちんと行うこと

マンションの管理組合は,各区分所有者のマンションの管理・運営についての意思決定機関です。

 

そして,その管理組合と,管理組合の役員である各理事(これも区分所有者ですが)との間の権利義務は,民法上の委任に関する規定に従うとされています(建物の区分所有に関する法律28条)。

 

そこで,各理事は,管理組合に対して善管注意義務(民法646条)を負っており,総会及び理事会の決議にしたがい,誠実に職務を行わなければならないものとされています。

 

さらに,委任に関する民法645条では,「受任者は,委任者の請求があるときは,いつでも委任事務の処理の状況を報告し,委任が終了した後は,遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない」と規定されています。

 

ここでいう委任者とは,各区分所有者であり,受任者は管理組合の役員ということになります。

 

ですから,管理組合の役員(理事)としては,きちんと定期の総会を開いて業務の状況を各区分所有者に報告しなければなりません。

 

また,通常は,年に1回の総会だけではなく,毎回の理事会ごとに簡単な報告書を作って各区分所有者に配布するなど,日常の業務についてもマメに報告することは重要であると思います。

 

(2)利益相反行為に気をつけること

さらに,上記で各理事が負っている善管注意義務の内容として,各理事は,各区分所有者の利益にかなった形でマンションの管理・運営を行わなければならないというものがあります。

 

逆に言えば,管理組合の理事や理事長の立場を利用して,私腹を肥やすようなことをしてはならないということです。

 

よくある例としては,管理組合の理事長が,大規模修繕工事などの際に,特定の建設業者と癒着し,その建設業者に大規模修繕工事を依頼する代わりに,裏でリベートをもらうような行為です。

 

大規模修繕工事に際してどの工事業者に依頼するかは,総会などで区分所有者による自由な議論によって決めるべきですし,理事長が癒着している業者などに依頼することは公正ではありません。

 

さらに,理事長が裏でリベートをもらっていたとなれば,工事業者がその分高額な工事代金で受注することになります。

 

当然,大規模修繕工事の代金は,各区分所有者が積み立てた修繕積立金等から支払われますので,このケースでは,理事長が私腹を肥やすために各区分所有者の利益を犠牲にしていることになります。

 

管理組合の理事長が,こういった利害相反行為を行うことは,上記の役員が負っている善管注意義務に違反し,場合によっては各区分所有者等から損害賠償請求をされる可能性もあります。

 

この点,興味深い裁判例があります。

 

この裁判例の事案では,マンションの大規模修繕工事の実施に関する理事長の職務遂行は,総組合員(各区分所有者)の利益を目的とすることを装いつつ,その実は理事長の私的利益,すなわち将来の総組合員の利益を犠牲にした上で,自己所有住戸の高値転売を図ったものと推認し,理事長には,管理組合に対する委任契約上の善管注意義務違反があるとして,理事長に損害賠償が命じられました(東京高裁令和元年11月20日判決)。

 

この裁判例では,管理組合の理事長が私的利益を目的として職務を遂行することは,管理組合の総会又は理事会の決議に基づくものであっても,善管注意義務違反にあたると判断されています。

 

(3)管理会社任せにしないこと

また,管理組合の役員(理事)になった場合,マンションの管理・運営を管理会社任せにしないことが重要です。

 

もちろん,マンションとしては費用を支払って管理会社に管理・運営を委託していますので,細かい日常業務的なものはある程度管理会社に任せることが合理的です。

 

しかし,管理会社の報告をすべて鵜呑みにするのではなく,その報告の内容をきちんとチェックすることが理事会のメンバーには期待されています。

 

ありがちな例としては,やはり大規模修繕をはじめとした様々なマンションに関する工事などで,管理会社自らが工事を行う場合や,管理会社と提携する工事会社に依頼する場合などに,管理会社は管理組合の財政事情(修繕積立金がいくらあるか)をよくわかっていますので,その範囲内で高額な見積書を提示することがあります。

 

この場合も,管理会社の見積書を鵜呑みにするのではなく,なぜそのような金額になるのか,納得行くまで説明を求めたり,場合によっては減額を求めるなどの交渉が必要になります。

 

このように,管理会社に対してもきちんとチェック機能を働かせることが,管理組合の役員(理事会)に期待されている役割であると思います。

 

3.まとめ 〜 重要なのはコミュニケーションと信頼関係

このように,管理組合の役員の仕事は,マンションを適正に管理・運営することであり,各区分所有者の利害にとって極めて重要な仕事です。

 

理想を言えば,各区分所有者は,こうした理事会の仕事の重要性をきちんと理解し,特定の人に任せきりにするのではなく,それぞれが持ち回りで理事を経験し,皆でマンションを主体的に運営していくという姿勢が重要ではあります。

 

そして,役員として,マンションの管理・運営を適切に行うためには,上記の2で述べたことに気をつけつつ,各区分所有者との間でできるだけコミュニケーションをはかり,信頼関係をきちんと作っていくことであろうと思われます。

 

住民同士の信頼関係があるマンションというのは,雰囲気もとても良くなり,住みやすくなるものです。

 

また,住民同士の連携があるということは,災害時の対応や防犯対策など,非常時のそなえにも役立つものです。

 

やはりここでも,良好な人間関係を作る努力というものが鍵になってくるものと思われます。

 

 

【編集後記】

いよいよ今日から9月ですね!

 

5月から平日は毎日更新ということで、ブログを続けて来ました。

 

今日から、平日更新を始めて5が月目に入ります。

 

今のところ、毎日楽しんで書けていますので、今後もできる限り続けていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

  
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