長く人生を生きていれば,辛いことや悲しいこともあり,死んでしまいたいと思うこともあるでしょう。
しかし,辛い状況は永遠には続きません。
生きていれば必ず良いことがあります。
<目次>
1.死んでしまいたいような現実
2.暗いトンネルの出口はすぐそこかも知れない⁉︎
3.人生のマイレージは確実にたまっている
4.何もできないときは,歩きに行こう
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1.死んでしまいたいような現実
コロナ禍で,大変な経済的不況がきていると言われています。
経済的な不況が続くと,企業の倒産や失業,借金問題などが多くなります。
そうすると,自殺者が増えると言われています。
我が国の自殺者は,2003年には3万4000人余りもいましたが,2012年に3万人を割り,2019年は2万人強にまで減りました。
それでも諸外国と比較すれば少なくありませんが,これがまた増加に転じると言われています。
長年生きていれば,死んでしまいたいと思うこともあるでしょう。
私自身も,死んでしまいたいと思ったこともありました(死ぬ勇気はありませんでしたが)。
昨今のコロナ禍を発端とする経済不況によって,経営する会社が倒産したり,勤務先から解雇されたりして,様々な人たちが苦しい思いをしています。
しかし,人生というものは,当然ですが,悪いことばかりではありません。
2.暗いトンネルの出口はすぐそこかも知れない⁉︎
死にたいと思うほど悩んでいる人にとっては,今の辛く苦しい状況が永遠に続いていくように感じてしまいます。
自分の存在価値が感じられず,あるいは過去の自分の仕事や人生がすべて無意味だったように感じてしまい,この先生きていても仕方がない,そんな気分にもなります。
しかし,「禍福は糾える縄の如し」という諺があります。
人生において,良いことと悪いことは,結えた縄のように交互にやってくるという意味です。
私も本当にそう思います。
今の最悪の状況が永遠に続くように感じられますが,その辛い状況が永遠に続くことは絶対にありません。
不思議なことに,どんなにダメだと思っても,人生にはそれが好転する局面というものが必ずあるものです。
悪いことの後には必ず良いことがやってきます。
ですから,最悪だと思う状況の中で,諦めて死を選んでしまうのはもったいないと思います。
実は,暗闇のトンネルの出口はすぐそこにあるかも知れないのですから。
3.人生のマイレージは確実にたまっている
そして,どんな人も,それまで生きてきた人生に価値がないということは絶対にありません。
どんな人生を送ってきた人にも,それまでの人生の蓄積というものがあるものです。
それは,なにもお金だけを意味しているのではなく,様々な経験や人間関係,思い出など,その人の人生全ての過程でためてきたものです。
私が知り合ったある保険代理店の仕事をされている方は,これを「人生のマイレージ」と表現していました。
とてもうまい表現だなと思いました。
楽しかった過去の思い出も「人生のマイレージ」ですが,失敗したり悲しい思いをした過去も同じく「人生のマイレージ」です。
むしろ,失敗した経験や悲しい思いをした経験というものは,後々になって人生が開けるきっかけになったり,人生が豊かになることにつながって行くことも多いのです。
どんな人にも「人生のマイレージ」があり,それが後々幸福に生きていくための人生の貯金となっています。
「人生のマイレージ」を自らリセットしてしまうのはもったいないことだと思います。
4.何もできないときは,歩きに行こう
死にたいほど悩んでいるような暗闇のトンネルの中にいるとき,早くその暗闇から抜けるための方法として,行動療法というものがあります。
とにかくあれこれ考えないで,まずは体を動かして行動してみようというものです。
たとえば,掃除でも良いですし,コピー取りのようなあまり考えないですむ雑用も良いでしょう。
人間は,やる気のスイッチが入ってから行動するものと思われていますが,実際には逆で,先に行動を起こすことで気分が乗ってくるということがいくらでもあります。
どうしてもなにもできない,やる気が起きないというときは,短時間でも良いので外を歩いてみて下さい。
歩くだけでも立派な運動で,血行が良くなるので多少の爽快感を得ることができます。
死にたいと思っても,冷静に考えてみれば,本当に死ななければならないようなことはまずありません。
経営していた会社が倒産し,多額の借金を背負ったとしても,日本には破産制度という,借金地獄から合法的に開放してくれる制度が完備されています。
会社を解雇されても,失業保険もありますし,最悪でも生活保護精度がありますので,そうした制度を利用すれば飢死することもありません。
生きていればなんとかなることがほとんどです。
死にたいと思っても,ぜひ思い止まって,とりあえず歩き出してみて下さい。
【編集後記】
今日は,午前中は事務所に出勤したあと,午後は私が所属する青年法律家協会というところの記念講演会に出席します。
全国からいろいろな人が集まっており,どんな出会いがあるか楽しみです。