仕事や日常生活で、様々なミスや失敗はつきものです。
大切なことは、こうしたミスや失敗をそのままにしないで、自分の成長の糧にすることです。
そのためには、失敗を「記録する」という習慣が欠かせません。
<目次>
1.受験時代に培った失敗を記録する習慣
2.日々小さな失敗もマメに記録することの重要性
3.失敗の記録こそが、実は成長のための大切な糧
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1.受験時代に培った失敗を記録する習慣
司法試験の受験時代、ケアレスミスが多かった私は、ケアレスミスノートというものを作り、そこにミスをするたびに記録していました。
https://ameblo.jp/bigsaga/entry-12580104075.html?frm=theme
そうすると、かなりケアレスミスを減らすことができました。
弁護士になった今も、繰り返してはまずいミスや失敗については、Evernoteに失敗ノートというノートを作り、そこに記録した上で、1週間に1回はそのノートを見返すようにしています。
失敗やミスをしたときに、何もしないでスルーしてしまうと、同じ失敗をまた繰り返す可能性があります。
失敗やミスを記録して定期的に見返していると、自分がどのような失敗をしやすいかという傾向のようなものがあることがわかります。
この失敗の傾向をきちんと頭に入れておくと、同じような失敗をしにくくなるという効果が期待できます。
2.日々小さな失敗もマメに記録することの重要性
このように、失敗を記録する習慣は、同じ失敗を繰り返さないようにするためには重要です。
ですが、最近、それだけではなく、失敗を記録することは、自分の成長に大きくつながる可能性があると感じています。
私は、毎日簡単な日報をつけているのですが、その中にも、その日にうまくいったことや、逆にうまくいかなかったこと、失敗などを記録する欄を設けています。
ここには、わざわざ上記の失敗ノートに書くまでもないような小さな失敗も記録するようにしています。
たとえば、食事を食べ過ぎて体重が増えてしまったとか、天気予報を見ないで傘を持たずに出かけたとか、そういった日常生活のレベルの小さな失敗ももれなく書きます。
そして、そこでは、失敗を記録するだけではなく、そうした失敗をしないように何か改善できることはないかも書きます。
たとえば、その日に予定していた原稿執筆について、思ったよりも時間がかかって事前の予想よりも大幅に時間をオーバーしてしまい、他のタスクをこなす時間がなくなってしまったような場合。
なぜ予定時間をオーバーしたのか? 事前の資料集めが不十分だったとか、そもそも予想時間の見積もりが甘かったのか、原稿の構成が甘くて、書き始めてみて構成をなおさなければんならないことに気がついたのかなど、様々な理由が考えられますが、そうしたことも全部記載します。
こうしたことを積み重ねて、日々の業務を改善していけば、業務の効率化が進むことにつながります。
3.失敗の記録こそが、実は成長のための大切な糧
このように、失敗を記録することはとても効果的だと思いますが、あまりやっている人はいないように思います。
1つは面倒だからというのがあるかも知れません。
もう1つは、私もそういう傾向がありますが、自分の失敗に向かい合うのは(たとえ小さな失敗でも)精神的にしんどいものです。
私は、上記のように日報にうまくいったことと失敗したことを記載しますが、どうしてもうまくいったことばかり探して書きたくなってしまいます。
優等生では決してないのですが、どうしても優等生的な頭になってしまい、失敗例が日報に並ぶというのは、なんか自己肯定感が下がるような気がして気分が良くないのです。
しかし、この考え方は間違っていると自分でも反省しています。
成功したことからも学ぶものは当然ありますが、やはり断然失敗から学ぶことの方が多いはずです。
日々大小小さな失敗をするということは、そうした学びの源泉が日々あるということなのです。
ですから、これをきちんと記録しておかないのは大変にもったいない!
失敗があるからこそ、改善点を探すきっかけになり、それが自分の成長につながるのです。
そう、失敗の記録こそが成長のための糧であり、まさに「失敗は成功の母」なのです。
そのように思い直して、日々日報を書きながら、今日はこれだけ失敗した、これだけ改善点が見つかったということをもっと喜んでいきたいと思います。
【編集後記】
コロナ禍で止まっていた裁判所の機能が徐々に動き出しています。
私も担当しているいくつかの事件について、裁判所から期日調整の連絡が入るようになりました。
期日の調整が重なると、別の事件と日程がバッティングしないように神経を使います。
うっかり期日を入れてしまったら、他の事件の期日がそこに入っていたとか、そういう失敗をしないようにしなければなりません。